神楽坂フォトコンテストへ、たくさんのご応募ありがとうございました!
今回は同時期に開催中の竹あかりをモチーフに神楽坂の情緒を感じられる作品が多く、皆様の思いを感じました。
選考の結果、各賞の入賞作品が決定しましたので発表します。
【審査】神楽坂通り商店会役員会
【審査委員長】増永 隼人
【入賞作品】※お名前はInstagramのアカウント名です。
グランプリ(賞金20,000円):taichiro_zon さん
多くの連がひしめきあっての待ち時間中でしょうか。
スマホで写真を撮っていたり、肩車をしてる父子など、踊りだす前の静けさのような雰囲気が面白く感じました。
また、左下から右上へ坂を登っていくような構図が神楽坂ならではですね。
望遠レンズの圧縮効果で祭りの賑わい、密集感が印象的に表現されています。
背景の歩行者標識に唯一日常の青色が入っているため、
手前の連の提灯で隠れるタイミングやご自身の位置取りで隠せると、さらに祭りの統一感が出ると思います。
準グランプリ(賞金5,000円):kikawa5さん
まず飛び込んでくるのは表情で、編笠から覗く目の見え具合がまた絶妙です。
そして、指先が最も美しく撮れている写真でした。
ストロボの早い閃光速度でしっかりと動きが止めれたのが功を奏しています。
躍動感のある背景も祭りらしさが引き立っています。
手前の男性の頭とストロボの影が少し気になったので、トリミングすると隙のない写真になりそうです。
準グランプリ(賞金5,000円):capricogricoさん
細い路地裏から祭りを覗くような、路地裏のたくさんある神楽坂らしい一枚でした。
また、この写真には日本人の伝統的な世界観である、「ハレ」と「ケ」を感じました。
祭りはいわゆるハレで、非日常ですね。対してケは日常のことを言いますが、
この写真は奥の祭りのハレと、手前の暗い路地裏の壁や配管などがケとして対比されているように感じます。
この対比と奥の浴衣の親子で、なにか物語性も想像させられるような写真でした。
入選(特製フォトブック):amiio_official さん
鬼灯と風鈴の前で若い女性お二人が和服でKawaii。
とても今っぽい感性の写真だと思います。
フランスの方の多い神楽坂ですし、外国の方目線だとさらに好まれそうです。
セットアップした写真と思いますので、
窓の明かりで二人の顔が抜ける位置まで左へ移動するとより表情が引き立ち、
背景の窓も右端で途切れなくなり、さらにいい感じになると思います。
入選(特製フォトブック):kot_sun さん
こちらも表情がいい写真ですね。
また、左奥からの踊り子さんたちの並びで浴衣の黄色い流れが引き立てています。
後ろの踊り子さんたちは顔こそ見えませんが、
それぞれの伸ばした手でやはりいい表情で踊っているんじゃないかなと想像させられます。
昼間のような色味も透明感があり、
左奥の白いちょうちんのハイライトが全体の更に明るい印象にしていていい雰囲気になっています。
入選(特製フォトブック):aiupa8さん
子どもの踊り子たちの元気さが伝わってきますね。
特に真ん中の子の表情と大きな声を出していそうな口の開け方。
祭りの熱響がつたわってくるようです。
色が綺麗に出ていて、黄色の浴衣と背景の赤い提灯のコントラストが美しさと、
左から右上へ流れるようなラインで、動きとい一体感を感じます。
入選(特製フォトブック):isolow3さん
うちわを振り下ろす躍動感が絶妙なシャッタースピードで表現されています。
タイミングも素晴らしい。
この躍動感にも関わらず、うちわを降る右手以外はピタッと止まり、踊り子さんの顔はぶれていません。
踊り子さんの鍛え方が想像できる一枚です。
aiupa8さんの子どもの写真と合わせて見ると、
図らずも大人と子供、明るめと暗め、向きや動きの捉え方など好対照で、
2枚ならべて見たい組写真のようになっていましたので、特製フォトブックではそのように配置しました。
入選(特製フォトブック):tomodesutomidesuさん
優しげな眼差し、しなやかな指運びが、優美な踊りを連想させます。
青いネオンの光がまるでライブのスポットライトのような印象を与えていて、都会の祭りの雰囲気を醸し出しています。
伝統とモダンが混じり合っている神楽坂らしい祭りの写真に感じました。
鼻までかかった青い光が立体感を出しつつ、反対側の白い光は肌の綺麗さが出ていて、
夜の祭りの光線状態の難しい中、良い光を捉えられています。
入選(特製フォトブック):aiupa8さん
ひと目でこの方の存在感に引き込まれました。
表情、ポージングの素晴らしさもさることながら、
背景の提灯の右肩上がりの配置もこの方の存在感を引き立てています。
もう少しだけ絞ると左手が被写界深度に収まり、さらにビシッと決まったかもしれません。
入選(特製フォトブック):setsuko807さん
楽しそうに踊っている表情が魅力的な一枚でした。
神楽坂まつりのうちわがしっかりと写っているので、
こういう時はたいてい説明的になりそうなものですが、
意外にもいい塩梅でおさまっていて、
神楽坂まつり運営側としても嬉しい写真です。
みなさま、入選、準グランプリ、グランプリおめでとうございました!
審査委員長:増永 隼人
プロフィール
1982年生まれ、岐阜県出身。
2013年にPHaT PHOTO写真教室に通い始め、趣味が高じて仕事にもしてしまう。
写真で喜んでもらえるのが何より嬉しく、採算度外視で撮影に当たってしまうこともしばしば。
様々な撮影案件のかたわら、まち飛びフェスタなど神楽坂のイベントでは撮影ボランティアを続けている。